きずなへ
2002.9.14
自閉症スペクトラムの理解と支援
京都市児童福祉センター 門 眞一郎
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/atoz3/kado/index.htm
1.自閉症スペクトラム(広汎性発達障害,広義の自閉症)とは?
理解力(認知)の発達に関して,独特の偏りと,多くは遅れもみせる発達障害の1つである。決して情緒障害ではない。自閉症スペクトラムの人は,自分と自分のまわりの世界,特に対人関係に関係すること(ルールや他者の心の内など)をうまく理解できなかったり,通常(多数派)の理解の仕方とは異なる独特の理解の仕方をしたりする。
かつては親の性格や子育ての仕方が原因で発症する情緒障害だとか,乳幼児期に発症する精神分裂病であるなどと言われたことがあるが,こういう考え方が誤りであることは,すでに30年前に明らかになっている。親,特に母親の子育ての失敗が原因ではない。逆に,自閉症の子どもを育てることは大変な仕事であるために,親の方がまいってしまい,上手な子育てができなくなる(原因と結果の関係が逆)ということはあり得る。母親はその点で被害者ではあっても決して加害者ではない。
2.自閉症スペクトラムと精神遅滞(知的障害)とはどう違うのか?
自閉症スペクトラムは精神発達の偏り,精神遅滞は精神発達の遅れが特徴的である。だから,自閉症と精神遅滞とは相いれないものではなく,同じ子どもが両方の障害を抱えていることも少なくない。すなわち,狭義の自閉症の人の2/3ないし3/4は,同時に精神遅滞でもある。
高機能自閉症スペクトラム(高機能広汎性発達障害)
高機能=IQが正常範囲内,あるいはそれ以上(IQ70-75以上)
高機能自閉症は,知能水準が正常範囲内以上(IQ70-75以上)の自閉症(狭義の)。
アスペルガー症候群は,高機能で,しかも言葉を話す力(音声言語表出面)の発達にはほぼ遅れのな
い広汎性発達障害。
ただし,対人的な場面での言葉の理解力(音声言語受容面)や表現には多かれ少なかれ問題がある。
3.共通特徴(3主徴):
1)対人関係の発達の偏りと遅れ
l まわりの人との関係がつきにくく,視線も合いにくい。人と交わるのを嫌がるとか恥ずかしがるというよりも,人に興味がないように見える。取って欲しい物があるときだけ,大人の手首を持って,相手の顔も見ずに引っ張って行く。他の子どもが遊んでいてもあまり興味を示さない。
l アスペルガー症候群の人の多くは一所懸命人と交わろうとするし,人と接触することが嫌いではない。しかし顔の表情も含め,ことば以外のシグナルを理解することが困難である。
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2)コミュニケーションの発達の偏りと遅れ
l とくに話し言葉(音声言語)の発達の問題が大きい。満1歳頃に出始める言葉がなかなか出なかったり,始めてもなかなか増えない。おうむ返しの言葉が多く,長い間続く。言葉を聞いて理解することが特に難しく,名前を呼んでも反応がない。そのために耳が聞こえないのではないかと思わることもある。話し言葉以外のコミュニケーション手段,たとえば身ぶりや表情などを理解し適切に用いることも困難。
l アスペルガー症候群の人はとても流暢にしゃべることがあるが,聞き手の反応にあまり注意を払わない。聞き手の気持ちにお構いなしに次々と話し続けたり質問し続けたりする。また,ことばを正確に解釈しすぎたり,字義どおりに解釈しすぎたりすることがあり,誇張表現や比喩と同様に冗談も問題を引き起こすことがあり。
3)反復常同行動を伴う想像力の発達の偏りと遅れ
l 想像力が必要なふり遊びやごっこ遊びができない。おもちゃもその本来の機能に見合った使い方をせず,感覚刺激を得ることに没頭したりする。また,人の心の内を推測することが難しい。独特の強いこだわり(興味の著しい偏りや儀式的反復的常同的行動)がある。子どもによってこだわりの対象はいろいろ。例えば,同じ所には同じ道順でしか行こうとしない。物を決まった位置にしか置こうとしない。どこに行くにも絶対に手放さない物がある。物ごとの順序が厳密に決まっている。小さい頃からマ−クや記号・アルファベット・数字に興味をもつ。テレビはコマ−シャルや天気予報だけがすごく好きだったりする。
l アスペルガー症候群の人は,しばしば事実や数字といったことの習得は上手だが,抽象的な思考は苦手である。なかには趣味や収集活動にほとんど強迫的ともいえる打ち込み方をする人もいる。興味の対象としては,コンピューターや鉄道関係のことが割合多い。
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4.自閉症の子どもはどれくらいいるのか?
l 狭義の自閉症は,従来子ども1万人につき約3人という有病率だった。1980年代後半から,1万人に10〜20人とする報告が増えてきた。
l Bairdらの報告では,自閉症は1万人に30.8人(アスペルガー症候群も含む),自閉症スペクトラムは57.9人。
l Gillbergの調査では,1万人中アスペルガー症候群:36人;Wingの調査では,自閉症(知的障害のある):22人;両者を併せると自閉症スペクトラムは少なくとも58人。
l 英国自閉症協会はもっと広くとって91人としている。1万人に91人とすると,人口の0.91%ということになる。
5.周辺の発達障害との位置関係
l 学習障害LD:
文部省の調査研究協力者会議報告(1999)
「学習障害とは,基本的には全般的な知的発達に遅れはないが,聞く,話す,読む,書く,計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。」
学習障害は,医学用語ではなく,教育用語である(この点では,情緒障害も同様)。
l 多動性障害(あるいは注意欠陥/多動性障害AD/HD):
学習障害の20〜25%が注意欠陥/多動性障害との報告がある。
多動性障害(or注意欠陥/多動性障害)があれば,授業に集中することが困難なため学業不振になりやすいし,AD/HDの40〜60%には特異的読字障害もあるのでそのために学習障害となる。
l 自閉症スペクトラム(広汎性発達障害):
このうち,高機能自閉症/アスペルガー症候群では,知的障害がなく,言語の理解や対人的使用に発達障害があるので,その点では学習障害と共通する。しかし,それだけにとどまらず,さらに対人関係の発達障害,常同固執的行動,感覚異常などもあるので,学習障害だけの場合よりも集団不適応をきたしやすい。したがって,学習障害とだけ診断されたのでは必要な対応を見過ごされるおそれがある。
アスペルガー症候群の6人に1人はAD/HDでもある。
6.自閉症の人の認知の特徴(視覚的構造化の理論的根拠)
1)百聞は一見に如かず
l WISCやWAISの知能検査では,自閉症の場合,一般に動作性知能の方が言語性知能より高い(Rutter, 1966; Rutter &
Lockyer,1969; Prior, 1979)。 (−>話し言葉によるコミュニケーションは不利)
l 話し言葉のスキルや継時的処理のスキルを必要とする課題の成績が良くない(Rutter, 1983)。
l 経験者は語る:
テンプル・グランディン:『自閉症の才能開発』(学習研究社) (T. Grandin: Thinking in Pictures)
「私は画像で考えるのです。言葉は私にはまるで第2言語のようなものです。私は話し言葉や書き言葉を,音声つきのカラー映画に翻訳するのです。ちょうど頭の中でビデオテープを再生するような感じです。」(拙訳)
グニラ・ガーランド:『ずっと「普通」になりたかった。』(花風社)
「私の場合,言葉で説明を聞いても,頭の中で絵にならなければ,どこかへ飛んで行ってしまう。あるいは,単に言葉としてだけ意識に残り,“構造の面白さ”や“語感”を味わうだけで終わってしまう。」
ウェンディ・ローソン:『私の障害、私の個性。』(花風社)
「私にとっては,書かれたことばの方が,話されることばよりもずっとわかりやすい。音声の会話を消化して,それぞれの単語にくっついている意味を理解しようと思ったら,ページに印刷してあることばを目で追っていくよりもはるかに時間がかかる。きっとこれは,人との会話だと,ことばを聞くほかに,相手の顔の表情も解読しなければならないし,ボディ・ランゲージも研究しなくてはならないせいだと思う。」
ケネス・ホール:『ぼくのアスペルガー症候群』(東京書籍)
「ぼくは文字を読むとき,確かに一番よくものを覚える。自分の考えが見えることもある。」「ぼくがふつうじゃないところは,人が話しかけてくると,しゃべっている言葉が文章になって見えるところ。」
☆聴覚情報中心のコミュニケーションよりも(あるいはそれを補強するために),視覚情報によるコミュニケーションが重要(きわめて視覚優位!)。
2)木を見て森を見ず(森よりも木を見るほうが得意)
l フリス(Frith, U.)は自閉症の認知面の強みと弱みの原因は,さまざまなレベルの情報の統合の特殊な不均衡状態であるとした。
l 正常な情報処理過程は,さまざまな情報を集めてコンテクスト(文脈・脈絡・状況)の中でより高水準の意味を作り上げる傾向性(フリスの表現では求心的統合central coherence)が特徴。これが自閉症では弱い。
u WISC-Rの積木模様課題の成績良好(Shah
& Frith, 1993)。
u WISC-Rの絵画配列課題の成績不良。
☆全体的脈絡(コンテクスト)に依存しない特性が短所ともなれば長所ともなる。
構造(状況の意味)理解の妨げとなる場合には,構造を視覚的に明確にする必要がある。構造(コンテクスト)のシフトが容易になるように。
☆フリス「自閉症の人は部分的な情報に注意を向ける必要のある課題,つまり断片的な処理過程の必要な課題は得意で,全体的な意味の理解を必要とする課題は不得意である」
−−−>全体的意味理解を助ける構造化が必要
☆求心性統合が弱いことが強みになる状況がある。全体に惑わされないこと,細部に強迫的なところが課題の種類によっては有利に働く。
−−−>全体的意味理解を必要としない仕事が有利
7.指導(育児・療育・保育・教育など)には認知特性を理解した適切な配慮や工夫が必要
☆構造(明確)化について(木ばかりでなく森も見えるように)
l 構造とは,状況・場面の意味(=森)。
l 構造化とは,状況に合った意味が明確に伝わるようにすること(構造明確化)。自閉症の人と我々とが土俵や森を共有できるよう,土俵(世界の構造)を分りやすく呈示すること。
l この世界にはいろいろな構造が重なり合っている。どの構造(意味)を取り出すかの違いからコミュニケーションのズレ・行き違い・不通が生じる。
l 自閉症の人と我々とでは,場面の意味・構造の取り出し方がかなり異なることがある(文化の違い)。
l 共通理解のためには,自閉症の人の努力を求める以上に,我々の側に求められる努力の方が遙かに多い。我々の側にも自閉症の人の心を想像する力(心の理論)の発達が求められる。
☆構造(明確)化の目的(効果)
l 環境のもつ意味(構造)が理解(認知)しやすくなる,見通しが立つ,自分に何が期待されているのかがわかる。そうすると,
l 不安や混乱が予防され,安心して落ちついて行動できるようになるし,
l 効率的な学習が進むし(理解や注意集中が容易になる),
l 地域生活において自立度が高くなるし,
l 自分の行動を自分でコントロールできるようになる。
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☆構造(明確)化により予測可能性(見通し)の向上のための情報が得られる。
l いつ?/どこで?→時間空間の構造化(スケジュール,時間割,予定表)
l どれだけ?/なにを?/いつまで(おわりは)?/終わったら次は?→手順の構造化(ワークシステム)
l どんなやり方で?→課題設定の構造化(ジグ,マニュアルなど)
l 予測のためのエネルギー節約→習慣(ルーティン)化
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☆構造(明確)化や視覚化でコミュニケーションを補強する。
l 子ども側の理解(周囲の者からの表出):視覚化やルーティン化による構造明確化
l 子どもからの表出(周囲の者の理解):視覚化による意思明確化。特に自発的コミュニケーションを伸ばす(絵カード交換式コミュニケーションシステムPECS)
l e.g. 物,絵・写真,文字によるコミュニケーション・ブックやボード
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8.さいごに
☆目標は社会的自立(地域社会でもっとうまく生活できるように,QOLを高める)。
基本方針は,身近な環境を予測可能で理解しやすいものにする。そうすることで,問題行動を最小限にくいと
め,自立のためのスキルを習得しやすくする。そのために,
1) 自律性の獲得(誰かがついて指示しなくても,ひとりでできること)
そのためには,コミュニケーション(とくに理解面)の改善
その〈手だて〉:見通しをもたせるための手がかり(構造化,視覚化,個別化)
2) 自発性の獲得(自分の意思や要求を問われなくても自分から伝えられること)
そのためには,コミュニケーション(とくに表出面)の改善
その〈手だて〉:話し言葉に頼りきらない表現手段(実物呈示,写真・絵,文字など)
☆総じて<コミュニケーションの方法の改良と力の向上>が重要
※視覚的手がかりを使ってのコミュニケーションは言葉の発達を妨げることはなく,むしろ促す!
☆構造化をはじめとして自閉症の人への関わり方は,ひとりひとりに応じて工夫する必要がある。すなわち個別化(十人十色;人を見て法を説け)。しかしこれは画一化の反対語であり,決して集団での活動を否定するものではない。
☆自閉症の人を,構造が明確化されておらずコミュニケーションが成立しない環境に置くことは,心理的虐待に他ならない。
「虐待を受けた子どもは,いつ襲われるとも予測できない体罰や叱責,怒号の中で生活してきている。毎日が一定のリズムで進行し,安心でき,世話をしてくれる大人の言動が予測できると実感することは,それ自体治療的である。」
(厚生省版「子ども虐待対応の手引き−改訂版」有斐閣P.108)
自閉症についての情報源
特別推薦図書
「レイルマン−自閉症文化への道しるべ」奥平綾子 OMEMEDO発行 \1,500
自閉症の子ダダを取り巻く人たちの自閉症文化への旅。表紙画担当は,「光とともに」の作者の漫画家戸部けいこ氏。駄洒落4つ織り込みの前書きは私です。
書店にはないので直接ご注文を。
申込先:OMEMEDO(奥平) FAX:0795-94-3338 e-mail:YIU31284@nifty.ne.
書籍
*自閉症についてのガイドブック
「自閉症スペクトル−親と専門家のためのガイドブック−」 L.ウィング 著,東京書籍 \2,400
英国の児童精神科医で,自身も自閉症の子どもを持つ著者によって書かれた詳細なガイドブック。新しい臨床的・学問的な内容も豊富で,内容は実際的で役に立つ。
「自閉症の人のライフサポート」 梅永雄二 編著, 福村出版 \2,400
自閉症の人に初めて接した保育士,学校の先生,施設の指導員,そして保護者に対して,自閉症という障害の理解から始まり,どのような支援を行なえば自立・社会参加につなげていくことができるかまでが分かりやすく書かれている。
「自閉症入門−親のためのガイドブック−」 S.バロン=コーエン,P.ボルトン 著, 中央法規 \1,854
親のために書かれた入門書だが,幅広くいろいろな情報が含まれている。
「子どものためのバリアフリーブック 障害を知る本F自閉症の子どもたち」 茂木俊彦 監修, 大月書店 \1,800
絵や写真を豊富に使って,分かりやすく解説してある。初めて自閉症のことを知るために良い本。
*TEACCH(ティーチ)プログラムについての本
「自閉症の人たちを支援するということ−TEACCHプログラム新世紀へ−」 G.メジボフ著 朝日新聞厚生文化事業団 \800
TEACCHプログラムの最高責任者メジボフがプログラムの全貌を説明。自閉症及びTEACCHプログラム理解のための最良の書。絵や写真もたくさんあって分かりやすい。書店にはないので,朝日新聞厚生文化事業団に申し込む(TEL 06-6201-8008)。
「自閉症のひとたちへの援助システム−TEACCHを日本で生かすには−」 藤村出,服巻智子,他著, 朝日新聞厚生文化事業団 \500
TEACCHプログラムの構造化やコミュニケーション指導,余暇活動の援助などについて,絵や写真入りで分かりやすく書かれている。実践を始めようと思っている家族や学校の先生などにお勧めの本。同じく,書店にはないので,朝日新聞厚生文化事業団に申し込む(TEL 06-6201-8008)。
「自閉症療育ハンドブック−TEACCHプログラムに学ぶ−」 佐々木正美 著, 学習研究社 \2,400
日本にTEACCHプログラムを紹介した著者によって,TEACCHプログラムの理念やアプローチについて書かれた本。著者自身のされた自閉症児のその後についての調査結果も載っている。
*その他
「はじめの一歩 VISUALメッセージライブラリーE」 新澤伸子 著, 横浜やまびこの里発行 \500
横浜やまびこの里が行なった「自閉症セミナー」の講演録を冊子にしたもの。自閉症の子どもへの援助についての考え方や具体的な方法が書かれている。写真入り。書店にはないので,横浜やまびこの里に申し込む(TEL:045-943-9220 FAX:045-943-9228)。
「青年期・成人期自閉症の理解とその援助」 日本自閉症協会京都府支部発行 \2,000
書店にはないので直接申し込む,郵便かファックスで(申込先:西松栄子 〒606-8333 京都市左京区岡崎法勝寺町82 FAX:075-771-9065)
*マンガ
「光とともに」 第1巻,第2巻 戸部けいこ 著,秋田書店 \760
自閉症児を持つ親の子育てを見事に描いています。自閉症の障害についてもよく書かれており,対応についても理解できるお奨めのマンガ。
「あしたはきっと晴れ」 あらみなおこ 著, 桂書房 \1,200
自閉症の子どもを持つ母親が,我が子との涙と笑いに溢れた生活を描いたマンガ。
インターネット・ホームページ
*日本自閉症協会京都府支部(ASK)
http://web.Kyoto-inet.or.jp/org/atoz3/ask/
支部が開催したセミナー等の講演録,TEACCHのホームページからの翻訳,自閉症理解のためのパンフ,自閉症の人たちの作品集,ブックリストなどいろんな情報がある。自閉症関係の他のホームページにもリンクしている。
*ニュースレターSHAREのインターネット版(日本自閉症協会愛知支部発行)
http://www.nucl.Nagoya-u.ac.jp/~taco/aut-soc/share/
*ダダ父通信
http://www.nucl.nagoya-u.ac.jp/~taco/dada/
高機能自閉症・アスペルガー症候群についての情報
書籍
*自閉症についてのガイドブック
「高機能自閉症・アスペルガー症候群入門−正しい理解と対応のために−」 内山登紀夫・水野薫・吉田友子 著, 中央法規 \2,000 高機能自閉症・アスペルガー症候群についての翻訳ではない初の実際的な入門書。
「自閉症−成人期にむけての準備−能力の高い自閉症の人を中心に」 パトリシア・ハウリン 著, ぶどう社 \2,700
大人の自閉症の人に焦点を当て,小さいときから成人期に向けてどのようなことをしていけばよいのかということや,具体的なエピソードをたくさん取り上げ,〈社会性〉,〈コミュニケーション〉,〈こだわり〉のそれぞれの領域の問題にどのように対処したらよいかが具体的に書かれている。
「アスペルガー症候群−親と専門家のためのガイドブック−」 トニー・アトウッド 著, 東京書籍 \2,800
アスペルガー症候群の子どもたちに対する具体的な指導法が豊富にかかれている。
*自閉症の人によって書かれた手記(自閉症の人がまわりの世界をどのように理解しているのかなどが書かれていて興味深く,自閉症の人の世界を知るために大変役に立つ。)
「自閉症の才能開発−自閉症と天才をつなく環−」 テンプル・グランディン 著,学習研究社 \2,500
「我,自閉症に生まれて」 テンプル・グランディン&マーガレット・スカリアノ 著,学習研究社 \2,400
「自閉症だったわたしへ」,「こころという名の贈り物−続・自閉症だったわたしへ」 ドナ・ウィリアムズ 著, 新潮社 2000円(新潮文庫版T\820,U\860もある)
「ずっと『普通』になりたかった。」 グニラ・ガーランド 著, 花風社 \1,700
「私の障害、私の個性。」 ウェンディ・ローソン 著, 花風社 \1,600
「変光星」 森口奈緒美 著, 飛鳥新社 \1,700
「平行線−ある自閉症者の青年期の回想」 森口奈緒美 著, ブレーン出版 \2,800
「この星のぬくもり」 曹野奮美子 著, ベネッセコーポレーション \680(「変光星」のマンガ版。)
「ぼくのアスペルガー症候群」 ケネス・ホール 著,東京書籍 \1,300
「アスペルガー的人生」 リアン・ホリデー・ウィリー 著,東京書籍 \2,000
*その他
「社会性とコミュニケーションを育てる『自閉症療育』」 キャスリーン・アン・クィル 著,松柏社 \4,000
コミュニケーションや社会性をどう教えていくのかについて,自閉症の特性を踏まえた上での具体的な方法や考え方が書かれている。この中で,キャロル・グレイがソーシャル・ストーリーについても書いている。
「困ったとき事典」 森正人 著,こころリソースブック出版会 \1,000
困ったときにはどう対処したらいいのかが,子どもに分かりやすいマンガで書かれている。書店にはないので直接申し込む(TEL 087-844-8232; FAX
087-844-8233)
「子どものマナー図鑑@ ふだんのせいかつのマナー」 峯村良子 作・絵 偕成社 \1,500
「子どものマナー図鑑A 食事のマナー」 峯村良子 作・絵 偕成社 \1,500
「子どものマナー図鑑B でかけるときのマナー」 峯村良子 作・絵 偕成社 \1,500
「子どものマナー図鑑C おつきあいのマナー」 峯村良子 作・絵 偕成社 \1,500
「子どものマナー図鑑D 12か月・行事のマナー」 峯村良子 作・絵 偕成社 \1,500
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